みなさん、新年おめでとうございます。
この冬休みはどのように過ごせたでしょうか。家族での帰省や旅行の自粛だけでなく、友達と出かけることも我慢しながらの日々だったのではないかと想像しています。コロナウィルス感染の深刻な状況はまだまだ変わりませんが、2学期の終業式でも話したとおり、皆さんの高い危機意識とマナー意識による行動を持続させるとともに、これまでやってきた、自分の目標に向けた正しいと思う努力を続けることこそが一番なのだと思います。
パナソニックの創始者である松下幸之助さんの人生観やその教えは社会に大きな影響を残しました。彼は「素直な心は人を強く正しく聡明にする」というスローガンでボランティア活動でも社会貢献されました。その教えの中には、逆境に、もまれながらも与えられた境遇に向かって、素直に受け止めて生きる人は強くなるというものがあります。素直さがないと逆境は卑屈な心を生み、また逆にうぬぼれる心を生みます。どんな状況に置かれても、物事をありのままに見る素直な心と、謙虚の心を忘れぬことで、自分のなすべきことか、なすべきでないことかの判断ができて、勇気ある決断と実行ができるということです。また、人間は磨けば輝くダイヤモンドの原石のようなものだという話も有名です。私たちは今の逆境に対していろいろな不安感から、疑問や不審になる心をもったり、また逆に過信する行動をとることもなく、情報を正しくとらえて素直な心で現実を見て、今なすべきことに全力を出すことが一番良いことだと思います。
3年生はいよいよ進路決定に向けての正念場です。決まっていくタイミングは長期にわたって様々であり、全員が決まるまでの間、お互いに応援し合う気持ちとその行動を心掛けてください。
1.2年生はそれぞれの学年の締めくくりをしっかりとやり遂げることで次の学年への準備となり、自分の進路目標やその意識を再確認する期間です。
今年度は1.2年生ともに総合的な探究の時間でSDGsという「持続可能な開発目標にむけた課題解決を考える授業」を行いました。世の中はコロナ禍の状況も併せて、これから大きく変動していきます。生きていく上において何に視点を置き、何を考えて、将来どう言う人になりたいかを考えられる機会でもありました。みんな素直に、熱心に取り組んでいる姿に感動しました。
私たち教職員は阿倍高生の特性である素直な心と諦めない頑張りを応援し続け、原石を磨き続けて、全員がダイヤモンドのごとく輝くことを祈っています。
それでは残された少ない3学期の日々を、しっかりとした計画をたて、悔いなく、ぶれることなく、全員が頑張りを発揮することを期待して始業式の挨拶といたします。
校長 古元 康博